粒ぞろいの街

今週のお題「得意料理」

 

高圧的な警察官は悩んでいた。

 

左耳にピアスをつけた男の顔にどうも見覚えがあった。しかし、おとこは仮釈放中の身であったし気軽に声をかけて、会ったことがあるか、などと聞ける雰囲気ではない。

 

思案した結果、何も言わないことにした。

 

"370.1071428571429"

 

悪びれた風もなく、いつもの日常となんらかわらないかのように回転する波の端々をじっと見つめていた。

 

結腸の月面石は割れた火山の奥からいそいそと這い出てきてファミリーレストランの机を粉々に打ち砕いてしまった。

それが4月の日曜に2回。礼拝の時間に限って起こった。

 

土偶のある、古ぼけた家のシナリオの一例として、税金でかたどられた金属の表皮。涙の後の笑い声も聞こえていた。