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シーン1:アリスは落ちた
ー暗闇、シリコンチップ、シェットランドシープドックの毛で合成される魂。ゼロからのスタート。
シーン2:機械工場の夢
ー工場で生産されている「愛」と呼ばれるコーディング。私は肌をそれで覆ったときに、私には母親がいたことを思い出す。パイプラインインフラがいかに優れているかを認識することができなかったためディズニーランドに行った母親を探す。
シーン3:窓のない部屋と透明な人間
ー窓のない部屋ばかりの状況に疲労がピークに達する。母親のことは諦める。また母親の母親のことも諦める。過去を戻って今の自分が見えると考えていたがそんなことはなかった。窓のないへやは透明な人間で満たされていた。
シーン4:汚泥>質の低いアルコール
ー滝に打たれている修行僧の袈裟に未来の高速レーンの映像が映し出される。空飛ぶ車が高層ビルを舞うブルースカイに私の心は動かされる。次の瞬間質の低いアルコールで満ちたワンボックスカーが燃える。
シーン5:物語のない廃屋
ー私は母親ではないものを探すことにした。母親ではないものについては今は何もわかっていない。もしかしたら自分の好きなものの中から見つけるのが早いのかもしれないし、幼少期の体験に根ざしたものかもしれない。しかし、そうやって合理的に探してすぐに見つかってしまったらつまらないのだと思う。死ぬ瞬間のその直前でそんなものはないと言い切るための言い訳を探すことにしたい。
シーン6:物語のある廃屋
ー母親ではないものを探すことをやめる。なぜならば意味がないからだ。グローイングパウダーが舞う軌道を追いかけることによって夜通し足が限界に達するまで踊ることを優先する。冷蔵庫の騒音に耐えきれずにタイムカプセルを地中深くに埋める。宇宙空間に存在する無数の暗黒物質を集め病気になっている友人を救う。
シーン7:尋ねることで減るもの
ー目的をたてられない組織は始めにナイフとフォークを作る。私は間違ってそこに加わった。作業の終了は決められていない。なぜならば締め切りがないからだ。そういった意味では別に作業を今すぐにやめても問題ない。最終的にはクリケットを観察するコオロギに餌をやる仕事をすることになった。聡明な外国人の指摘により、私は屋根を作る映画を作ることにしたが、思いの外成功した。
シーン8:ゴルフボール43個
タワーマンションの43階に住むことで得られたもの。ゴルフボール43個。階段の脇に立てかけられたブリーフケースの中に秘密の農薬を隠している。ロボットの受付に戸籍は有るのかと尋ねる。ロボットは怒り、内燃機関から排出される黒い塊を丁寧に押しつぶし平らにした後、普段と変わらぬトーンで観察を続ける。
シーン9:マンションの風景
ー窓に映る海と埋め立てられ海にせり出した綺麗に整備されたサイクリングロード。狂気のイチョウが夜は揺れる。同時に売れないダンサー、大学生、見に似つかわしくないコートを着たミドルの女性たち。子供は地下室で実験を始める。トランプと酸化した膵臓を基にウミウシを作るのだと言う。
シーン10:貝を拾う
ー金属製でありかつては高級ホテルのロビーに飾られていた人型のオブジェが微かに輝きを残しながら風のない海岸に立つ。溶けた線形皮膜がカラフルな鍾乳洞を形成する。
シーン11:テクノロジーパニックに乗じ
ー下の人々によって支えられている偉大な像は、テクノロジーパニックを乗り越えて、準備されたフルーツナイフに刺され、黒血を流す。青銅の像は崩壊することはないですが、周囲の世界は新しいルールに変わります。広告フライヤーついた国旗は5cmの隙間にまんべんなく振りかざされます。
シーン12:ファミリー用RAM
ー信じる者、信じない者が平等に救われた時に大きな不協和音が生まれ、私はファミリー用Random Access Memmoryを受け取った夫婦のもとに生まれた。そこは国の力が強く強大な権力をもって新しい政府機関が次々に生まれていた。旗のデザインは緑が多く、抽象的なほしのマークが描かれていた。戦闘用の飛行機が新しい場所へ向けて発射されるところだ。
シーン13:高速道路の不自然な集積
ービルの建設が進む旧市街。しかし高速道路は不自然に集まっている。ここにはお金が限られているので、自然の中に自然さを残すのはもはや不可能であった。車は上下、左右、斜めに分かれ目的地に向かう。彼らはクレーン車の鳴き声を笑い声と勘違いすることが得意です。
シーン14:戸籍のない女
ービルの一角では戸籍のない成人女性がカプセルにとらわれ保存されていた。彼女たちは新しく生まれる命のバックアップとして戸籍を持たず、声も光も待たず保存されている。名前はある。識別子「zjjJH3cHzmpeRcuexPgZDdNF」大文字小文字を含む26*26*10*24通りの言葉。それが戸籍のない女の名前です。
シーン15:動物園へ
ー動物園の動物は私を見ています。私は動物を見る私を見ています。また動物を見ています。動物も私を見ることがあります。動物が私を見ているとき動物は私を見ているだけでした。
シーン16:ブルックリン・ネットワーク
ー冗長なハットを被った7人の紳士がブルックリンの秘密クラブで円卓を囲み、ギャンブルの必勝法について情報を交換している。交換した情報は金貨に変えられる。金貨で情報を書い再び金貨に戻したとき、金貨の量は減っている。情報の価値は時間とともに風化する。では、減った分の価値はどこへ消えたのか。それとも消えてはいないのか。中古家具の傷の様に直接情報は傷をつけられているのか。
シーン17:法の外
ー法の中には悪が定義されていた、わけではない。悪ではないものを全て定義したのだ。許可、承認、了承、承諾、逮捕、合意、決定、ベストな選択肢。アリスはそんなことは気にしたことがない。自分で判断するのだ。ここは法には乗っ取らない方法で法を説明している。尊敬している僧侶が中秋の頃、新しい道を示すのだ。
シーン18:アリスは自由
ブルックリンネットワークはもう必要ない。法も必要ない。不自然さは存在しない。アリスは自分で自分のことをしっかりと自覚できるが、自分はない。アリスはこの世にいない。永遠に存在しない。ただし永遠にフィードバックループは常に増大し収束し爆発している。